媛媛講故事―4

                         燧人氏取火(燧人氏、火を得る)          
何媛媛


 
い昔、人間は狩猟をして生活していました。獲物を捕まえると生のままでその肉を食べ、血を飲み、獣や鳥と殆ど同じような生き方でした。

 
の頃、河南の商丘に燧人(スイレン)氏と言う部落の首領がいました。ある日、森に火事が起こりました。火が消えると森には沢山の、火事で焼かれた獣や鳥などの死骸が残されました。燧人氏がそれを試しに食べてみるととてもいい味がしました。すぐ皆を呼び集めて焼かれた肉を全部美味しく食べました。

 
の後、人々はまた元のような生活に戻りましたが、焼いた肉の、その美味しさを忘れることが出来ず、再び火事が起こるようと願いました。人々がそんな思いを持ち続けていると、ある日、一羽の大きな鳥が現れました。鳥は、燧人氏の前に止まり、次のように言いました。「火を欲しがっているのでしょう。火は太陽の宮殿にあります。私と一緒に行きましょう」。

 
人氏は鳥の背中に乗ると太陽に向かいました。そして、太陽の宮殿で太陽のお姫様に会いました。お姫様は、「あなたは人間の首領ですから、どうぞ宮殿にあるものは好きなように選んでください」と言いました。燧人氏は「いいえ、私は火だけが欲しいのです」と答えました。するとお姫様は、「よろしい、分かりました。ここには火を生む宝石が一つあります。欲しいのでしたらあげましょう」と宝石を取り出しました。燧人氏はそれを貰うとお礼を述べ人間の世界に戻りました。

 
人氏は貰った宝石をずっと見守って、火が生まれるのを待ちました。しかし、火が生まれて来る様子はなかなか見えません。燧人氏は焦り怒って、「どうしたんだ、だまされたのか、この無用の長物!」と言うとその石を力いっぱい投げつけました。宝石が「ぱちん」と地面の大きな石にぶつかると、綺麗な火花が四方八方に飛び散りました。「宝石を石に打ち付けると火が出る!」燧人氏は突然さとりました。

 
人氏は何回も試み、やっと貴重な火の種を得ました。それ以来、人々は石を打ち火を取ることが出来るようになり、獣や鳥の肉は火を通して食事するようになりました。

 
人氏が人間の世界に火をもたらして、人々の生活はすっかり変わり、人々は燧人氏のことを「火祖」と尊称するようになりました。燧人氏は百歳を過ぎるまで生きていました。そして燧人氏が亡くなった後、人々は感謝の気持ちを込めて大きなお墓を作りました。そのお墓は今でも河南省商丘古城の南西に聳えているということです。



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